働き方改革という言葉が、巷で話題になっています。元々日本人は、随分と前から働き過ぎだと諸外国から指摘されているのが実情です。世界的に見ても労働時間は長く、クオリティとスピードが一度に求められるなど、過酷な労働環境が問題視されています。
単純計算すると、働く時間が増えればそれに比例する形で、組織全体の成果も上がるように思えるでしょう。しかし、毎日長時間にわたってデスクワークをした人は心身が疲弊し、仕事のパフォーマンスは激減するのです。
メリハリのない労働環境では、個人のスキルやポテンシャルにかかわらず、仕事の成果が出づらくなります。加えて、過酷であればあるほど体調不良のリスクも増大するのです。
うつ病はすでに日本の国民病とも呼ばれており、現役世代の大多数がその潜在的リスクを抱えています。長時間労働や低賃金での雇用、待遇が不安定な非正規雇用が常態化している会社も少なくありません。
日本全体の景気が低迷している要因の1つに、メリハリのない労働環境であることが挙げられます。欧米諸国の企業は、日本企業よりも安定した利益を出していますが、労働時間の平均は軒並み日本企業よりも少ないです。毎日5時間から6時間ほど仕事に集中し、その後は趣味や家族との時間を楽しむというメリハリのある働き方をしています。
仕事とプライベートをうまく使い分けることで、心身の疲労が軽減されるでしょう。労働時間が物理的に短くても、持ち前のパフォーマンスとポテンシャルを十分に発揮できます。